皆さんこんにちは!「あずさん」ことAS Windです。
首都圏の緊急事態宣言解除も視野に入ってきましたね。日本は落ち着いていますが世界を見るとまだまだ油断できない状況です。輸出に頼る日本の経済を考えれば、緊急事態宣言を解除したからと言って即経済が回るということにはならないでしょうね。。なかなか難しい世の中です。
最近の市場動向でやはり天井近辺での動きが今後どうなるかが気になって週末に投資家別売買動向を細かく分析する作業を始めました。まだ全貌が見えているわけではありませんが、最近の東証一部の動きだけはある程度見えてきたので、今日はそんな観点からも市場の流れについて書いてみました。
やはり、事実に裏打ちされたデータが市場の動きに反映するんだなぁというのが実感です。
それでは、本日の分析スタートです!!
目次
各市場チャート分析
CAN-SLIM投資において「M」の要素は市場の流れですが、他の6つの要素が揃っていたとしても市場の流れが悪ければ結果は伴わないとオニールは述べており、ある意味最も重要な要素となります。ここではNYダウも含めて主だった市場の流れについてオニールの分析手法を用いて日々分析して市場の流れを把握していきます。
市場の具体的な分析方法については以下の記事を参照してください。
NYダウ/NYSE総合株価指数チャート分析
先週末のダウは低いところから始まりましたがジリジリと上昇をしていき最後は高値圏で引けてますね。出来高をだいぶ下げてきています。天井圏での調整の動きが続きます。今までのジリジリ上昇パターンからするとやや停滞感を感じます。
一方でNYSE総合株価指数はどうだったか。
こちらも似たような動きです。出来高もストンと落ちてます。ここんところのリバウンドの流れに対して明らかに息切れ状態です。新たに出来高を上げるような材料が見えてこないとここからのさらなる上昇は厳しいですね。
日経平均/TOPIXチャート分析
朝から高いところで始まり、前場下げましたが前場後半からはジリジリと上昇を続けて高値で引けています。出来高は大幅減少。今日は外国人投資家がお休みだった様ですね。天井を更新してますが、なんか評価しづらい動きですね。。
対してTOPIXの動きは以下の通りです。
こちらもほぼ同じ動き。出来高は減少。高値引けで1500を越えてきました。おめでたいといいたいところなんですが、出来高は減少。この力のなさは気になります。
12時時点の騰落数は、上げ1717:下げ363:不変81
出来高上位銘柄なんですが、いつものメンツなんですが、出来高の下げっぷりが気になります。前日の半分以下になっている銘柄も多い。株価は上昇はしているんですけどね。
最近、投資部門別売買状況を分析していますが、そこから最近の出来高減の原因を推察してみました。
今回のコロナ・ショックにおいて、国内証券会社や信託銀行は急落局面で海外法人が放出した分を大量に買いまくったようです。今回ばかりは海外投資家勢も相当損をしていますね。ちょうど急落局面からリバウンドの初期まで膨大な買い越しが発生していました。
そして最初の大きくリバウンドした直後に一回目の利益確定をしています。この後も国内証券会社は買い続け、これに決算などに絡んで自己株式の取得を目指した事業法人もその後のリバウンドに貢献しています。その間、海外法人はずっと売りでした。
そして現在ですが、ここまで買い続けてきた国内証券会社と信託銀行が5月2週目から売りに転じたのです。これを個人と事業法人が買い支えているというのが今の状況です。
ここ最近の伸び悩みにはこうした事情が絡んでいると思われます。国内証券会社の自己裁量の売りを個人が買い支えているなんて、なんか騙された気分になりますね。。
そんな中で事業法人の自社株買いや個人の買いの勢いが弱くなってきており、出来高が細ってきているのが現状なのかなと思います。
上値が重い展開では個人の買いもそうは続きません。今後、株価が上昇していくためには、この国内証券会社や信託銀行の利益確定の流れが止まること、海外法人の買いが戻ることが重要です。
国内証券会社の買い越し額は相当な額となっていますので、まだまだ利益確定による上値が重い展開が続きそうです。やはり海外投資家の本格的な買いが入ってこないと上昇の流れにはつながらなさそうですね。
JASDAQ平均チャート分析
本日は高いところから始まってそのまま上昇。高値圏での引けでした。強い動きですね。またまた出来高は跳ねています。
12時時点の騰落数は上げ444:下げ141:不変56
出来高上位を見てください。なんなんですかね。この株価は。。上昇銘柄もボロ株オンパレードです。マネーゲーム真っ盛りの状況が続いています。ちょっとスゴイ状況なので、JASDAQも投資家別売買動向で傾向を探っておこうと思います。
マザーズ指数チャート分析
マザーズの勢いも続いていますね。朝方から高く始まって高値圏で引けています。出来高は減少ですが高い水準です。
12時時点の騰落数は上げ244:下げ72:不変1
こちらも低位株が猛威を振るっています。上昇上位も大きく出来高増やしながらの上昇ですね。こちらも投資家別売買動向で傾向を探ったほうがいいですね。
個人投資家の歓喜が聞こえてきますが、クライマックストップをつける日もそう遠くないような気がします。
このブログで取り組んでいる市場分析について、詳しく勉強したい方は以下の本を参考にしてみてください。根気よく取り組んでいけば、市場の流れを見極める力が絶対上がると思います。
それ以外にも買いのタイミング、売りのタイミングなど株式投資に必須の知識が網羅されています。この本を完璧にマスターすれば、あなたも投資で必ず成功できると思います。
さらにCAN-SLIM投資を極めたい方はこちらの本でみっちり勉強してみてください。投資で成功するためのエッセンスが詰まっている良書です。
市場動向【価格/出来高】
全体的に大きく上昇。個人の買いが市場を支えています。どこまで勢いが続いていくか。
東証一部の出来高下落は気になる動きです。JASDAQは低位株祭り真っ盛りです。
5月分 CAN-SLIM投資銘柄実績
買いポジション
チエル【3933】株価前日比+22.73%
直近30週の週足チャートと出来高は以下の通りです。
決算の数字はそれほど驚く感じではないんですが、新興市場の勢いにのったようですねぇ。S高張り付きとなりました。いまいち釈然としないんですが。。
なにを贅沢言うかという感じなんですが、純粋なCAN-SLIM銘柄でもないのでスッキリしないんですよね。。。まぁそれが市場なんでしょうが。(^-^;
引き続き様子をみていきます。
チームスピリット【4397】株価前日比+4.83%
直近30週の週足チャートと出来高は以下の通りです。
朝方からジリジリと上昇して高値圏で横這いとなり引けました。再びピボットラインをクリアしています。このままポジションキープでいってほしいところですね。引き続き様子を見ていきます。
売りポジション
ソフトバンクグループ【9984】株価前日比0.00%
直近90日の日足チャートと出来高は以下の通りです。
先週の段階では買い戻す気満々だったんですが、今朝の動きを見てつい売り追加してしまいました。(^-^;
やっぱり天井感満載なんですよね。寄りは上昇しましたがその後はズルズル下落して最後はプラマイゼロ。市場の動きに対して弱いです。今の状況では買いに入る投資家は少ないのではないかなぁと思っています。
今の天井越えたら即買戻しですが。引き続き様子を見ていきます。
ソニー【6758】株価前日比-0.34%
直近90日の日足チャートと出来高は以下の通りです。
今日は寄り天から一本調子で下落の流れでした。最後はやや戻してマイナスで引けています。出来高は減少。やはり市場に対して動きが弱いです。当面は厳しい状況が続くと思っています。引き続き様子を見ていきます。
CAN-SLIM銘柄の買いのタイミング・売りのタイミングをどのように判断しているかについては以下の記事を参考にしてください。
AS Wind流投資手法 株を買うタイミング その1・基本のチャート形状「取っ手付きカップ」
空売りの手法については、「オニールの空売り練習帖」をベースに進めていこうと思いますが、また徐々にブログ記事で紹介していきたいと思います。
ピックアップ銘柄
今後、CAN-SLIM銘柄として投資対象になる可能性のある銘柄のチャートを追っていきます。
オプティム【3694】株価前日比+6.14%
直近30週の週足チャートと出来高は以下の通りです。
本日は上昇。始値もいい位置ですね。流れは続いているようです。引き続き上昇を続けていくのか。次入るのは調整の動きが見えた時ですね。上がりすぎです。(^-^;
売却後・買戻し後の動き
実際の判断(損切り・利益確定)が的確に実行されたかについてその後の動きを一か月を目途に追いかけて検証したいと思います。
Amazia【4424】株価前日比+1.88%
直近30週の週足チャートと出来高は以下の通りです。
本日は上昇。底で粘りの動き。ここで耐えきるのか。。引き続き様子を見ていきます。
アンビスホールディングス【7071】株価前日比-2.83%
直近30週の週足チャートと出来高は以下の通りです。
本日は下落。まだまだ上昇の流れという感じではないですね。10週移動平均を越えて安定した動きを見せるまでは様子を見ていこうと思います。
神戸物産【3038】株価前日比+3.50%
直近90日の日足チャートと出来高は以下の通りです。
本日は上昇。MSCIの件がありますから、なかなか下落の投げれには戻ってこないようです。買戻しの判断は間違っていなかったかなと思います。いったん神戸物産はブログ記事からは外そうと思います。
明日の一手
市場は好調のように見えますが、東証一部の天井近辺でのグズグズ感はやはり気になります。本日分析した内容のような売買動向の動きにも変化がでている中ですから今後の動きには十分注意していこうと思います。
新興市場もエキサイティングな展開が続いています。この祭りもいつかほとぼりが冷める(しかも急激に)ことになるでしょうから、いざというときに素早く対応する準備だけはしておきます。東証一部と同様に売買動向についての分析も進めます。
現在のポジションは東証一部は売り、新興市場は買いです。
幸運なことに東証一部が上昇していますが、売りポジションに大きな損はでていません。基本的な市場の見立てとしては合っているのかなと思っています。
基本は現ポジションキープで行こうと思います。
引き続き市場の動きと個別銘柄の動きを見逃さないように観察していきます。
CAN-SLIM投資とは?
CAN-SLIM投資の各要素の考え方については以下の記事を参考にして頂ければと思います。
1.「CAN-SLIM」のC(Current Quarterly Earnings) -直近四半期利益-
2.「CAN-SLIM」のA(Annual Earnings Increases) -年間利益の増加-
3.「CAN-SLIM」のN(New Products,New Management,New Highs) -新製品、新経営者、新高値-
4.「CAN-SLIM」のS(Supply and Demand) -株式の需要と供給-
5.「CAN-SLIM」のL(Leader or Laggard) -主導株か停滞株か-
6.「CAN-SLIM」のI(Institutional Sponsorship) -機関投資家による保有-
7.「CAN-SLIM」のM(Market Direction) -株式市場の方向-