目次
4月の振り返り
コロナ・ショックも3月終盤には一旦底を付けて4月はリバウンドの流れとなりました。それぞれの主要な市場の流れを見ておきましょう。
説明内容については、以下のページを参照していただくと理解しやすいと思います。
NYダウ 4月日足チャート分析
3月31日から4月1日には大幅下落したものの、そこからは上昇基調となりリバウンドの動きが続きました。4月の騰落率は+11.08%となりました。
しかし、7日に大きく下落の動きを見せた後は上昇の勢いを失ってしまいました。その後は出来高を下げながら横這いの動きとなっています。
17日に天井を付けましたが、2日後にはディストリビューションの動きがでました。その後は出来高の伸びない中でストーリングを連発し、29日に天井を更新したものの最終日にディストリビューションの動きが出ています。
日々の株価指数を見る限りでは順調に上昇しているように見えますが、出来高とオニールの分析を組み合わせるとこのような状況が炙り出されてきます。
これから見えることは、次のディストリビューションが出た時は、市場の下落の最終的なサインであるということです。非常に危険な状況で4月は終了しました。
ディストリビューションやストーリングは大口投資家の売り抜けの動きを示すものです。オニールは著書の中で「売り抜けの動きは上昇中に起こる、それが天井を見極める投資家が少ない要因だ。」と述べています。
正に今その状況が訪れている可能性が高まっています。
東証一部 4月日足チャート分析
日経平均とTOPIXの日足チャートです。
日経平均とTOPIXはNYダウと比べてもほぼ同じ動き。月の騰落率を比べるとNYダウは+11.08%ですが、日経平均は+6.7%、TOPIXは+4.3%となっています。
米市場に対して日本市場の戻りの弱さが目立っています。
NYダウは21日からディストリビューションが発生していますが、日本市場もほぼ同じ流れとなっています。やはり外国人投資家の影響が大きいといえます。当面はNYダウとの連動は続きそうです。
上昇局面での出来高の減少、そして売り抜けを示すサインの出現。どれも市場の天井を示す状況と考えられます。4月30日は出来高を伴って上昇しましたが、引けにかけては下落を増す格好となり、上ヒゲとなりました。TOPIXは上ヒゲ陰線となっており、よりクライマックストップを表す状況となっています。
5月は後程説明するように相場の流れでももっとも有名なアノマリーである「セルインメイ」を体現するかのごとく、相場環境が悪くなることが多くなっています。
今年も同様の流れが疑われる展開になりそうです。
新興市場 4月日足チャート分析
JASDAQとマザーズの日足チャートです。
月の騰落率はJASDAQは+7.3%、マザーズはなんと+27.6%でした。マザーズは長らく売り込まれていたこともあって大きく上昇しています。
どちらも順調な上昇を見せていますが、やはり21日のディストリビューションを境にして様相が変わっています。21日までは市場全体が上昇していた雰囲気でしたが、21日以降は上昇がストップして下落に転じた銘柄も多くなっています。
それ以降も市場は上昇を継続していますが、直近の材料で急上昇をした銘柄が多く、投機的な動きが市場を支配している流れとなりました。
今月の投資結果
買いポジションについて個別株の投資結果は以下の通りとなりました。
Amaziaは市場の流れに乗って大きく利益を取ることができましたが、それ以外は細かく利確と損切りを繰り返して終了しました。
今月はリバウンドの流れが継続することにいまいち確信を持てず、かなり慎重な売買を繰り返しました。
一方で、21日にディストリビューションが発生してからは売りのポジションを作っています。
やや判断としては早かったと反省していますが、その後は天井のサインを連発しており、30日のクライマックストップの動きでポジションを追加しています。
結果として、年初来の成績は以下のようになりました。
4月はリバウンドの流れに大きく乗ったとは言い切れない感じでしたがプラスで終了しました。3月の下落を取り返しています。
4月は市場のボラティリティも収まり、オプションの出番はありませんでした。
現在は売りポジションに含み損が発生している状況です。5月に市場が悪化することを想定しているため、このままキープしていく予定です。
今後の戦略
今後の戦略の参考に外国人投資家の影響が確認できるようになった2000年以降の日経平均の月毎騰落率を掲載しておきます。
例年、5月~10月にかけては市場が停滞する時期となっています。いわゆる「セルインメイ」のアノマリーが実際に実現しています。「セルインメイ」の詳しい内容は以下の記事も参考にしてみてください。
投資アノマリーを活用して確実に資産を増やす! -セルインメイを徹底検証!-
4月の振り返りで述べた通り、5月に向けては天井のサインが点灯しそうな状況となっています。例年通り5月は下落相場となりそうな雰囲気です。
今年はコロナ・ショックの影響もあり、相場の先行きには不透明感が漂っています。平常時の相場では考えられないような動きも想定されます。
全体の流れは意識しつつも日々の市場分析でしっかりと市場の方向性を示すサインがでていないか見ていくことを重視していこうと思います。
JASDAQとマザーズの月毎の騰落率も掲載しておきます。
日経平均ほど5月は下落になる流れではありません。現在は材料相場になっていますので、ポジションを取る際には慎重に検討していこうと思います。
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CAN-SLIM投資とは?
CAN-SLIM投資の各要素の考え方については以下の記事を参考にして頂ければと思います。
1.「CAN-SLIM」のC(Current Quarterly Earnings) -直近四半期利益-
2.「CAN-SLIM」のA(Annual Earnings Increases) -年間利益の増加-
3.「CAN-SLIM」のN(New Products,New Management,New Highs) -新製品、新経営者、新高値-
4.「CAN-SLIM」のS(Supply and Demand) -株式の需要と供給-
5.「CAN-SLIM」のL(Leader or Laggard) -主導株か停滞株か-
6.「CAN-SLIM」のI(Institutional Sponsorship) -機関投資家による保有-
7.「CAN-SLIM」のM(Market Direction) -株式市場の方向-