CAN-SLIM投資法を利用して実際に投資を行なっている事例を紹介します。
今回は北の達人コーポレーション【2930】です。
CAN-SLIM投資法に関連する注目ワードは強調して表示していますので参考にしてください。
目次
ファンダメンタル分析
健康食品や化粧品中心のネット通販会社である北の達人コーポレーション。一見するとどこにでもある事業内容ですが、この会社のすごいところはその圧倒的な商品品質の高さです。これは私自身が商品を利用して実感しているところですが、他の似たような商品に対して感動するほどの差があります。一度買って試してほしい感じです。とにかく一度買うと病みつきになりますが、そういったファンを獲得して爆発的に通信販売の売り上げを伸ばしています。販売店を持たず、口コミでどんどんファンが増えているため、製造、広告宣伝にコストを集中することができます。そのため利益率が非常に高いのが特徴です。それも商品の品質の高さがあるからこその戦略だと思います。
業績について以下にまとめました。わかりやすくするため決算予想数値として発表されている最終年度の数字を100%として、年度ごとの割合を表示しています。
グラフについては綺麗に右肩上がりになるのが理想ですが売上・利益とも理想的な右肩上がりです。売上・利益とも驚異的な成長を見込んでいます。一株利益については、ほぼ年率40%以上の成長を予定しています。驚くのがこの数字が株式分割を繰り返しているのに維持されている点です。株式分割をすれば株式数が増えていわゆる希薄化がおきます。1株当たりの利益は当然減るのですが、それを補ってあまりある程の成長ぶりです。
今回からわかりやすいようにファンダメンタル要素の一覧表を追加しました。ROEは最終年度に52.7%を想定しています。まさにお化けのような数字です。株式分割してもEPSが下がらないからくりはこの辺にあると思います。驚くのはすでにテンバガーを達成し、株式分割もして時価総額が膨らんでいる中でのこの数字だからです。まさに成長企業の中の成長企業といえます。
チャート分析【2018/4/23-2019/4/16】
チャートですが、以下流れに沿って解説します。
- 2018年4月迄テンバガーを達成する程あげてきた株価が下落基調となりました。その後、10月に戻り高値を付けて調整期間に入りました。
- ベース形成期間に出来高を下げつつ株価も下げて大きな取っ手付きカップを形成します。ちょっといびつなアラジンランプ型です。取っ手形成時には大きく出来高を伸ばしました。
- 取っ手部分で出来高を下げながら調整が入って、一度ブレイクをしたのですが、すぐに調整に入りました。
- 数週間の調整を経て2度目のブレイクをします。週初めから出来高を伴って上がりだしたため週半ばでインしました。最初のブレイク後の調整ですが、CAN-SLIMでは50%程がブレイク後調整が入るという研究結果がでています。その流れに沿った動きかなと判断しています。
レラティブストレングス
このブログでは株価が市場に対してどれだけ強い動きを見せているかをレラティブストレングスと定義しています。ここでは1年前(上場して1年未満の場合は上場時)の株価を0としてそこからの変化率を算出してグラフにしています。同様に算出した上場されている市場の指標と比較する事で選択した銘柄が市場のパフォーマンスより強い動きを見せているかどうかを確認します。
テンバガー達成後は市場が横這いにも関わらず株価が下落する期間が続きました。一度市場とともに持ち直しますが、市場の下落に伴って今度は同調する流れとなっています。この段階では銘柄単独での下落の流れは終了しており、市場の流れに沿って動いてます。その後市場が上向くと同時に上向きに動いており、市場にシンクロした動きになっていることがわかります。それが取っ手を形成してブレイクする段階に入ると市場よりもパフォーマンスを上げて上昇のスピードがあがってきています。だいぶ深い調整期間を過ごしましたが、再び上昇の過程に入ってきたと考えています。
CAN-SLIM投資とは?
CAN-SLIM投資の各要素の考え方については以下の記事を参考にして頂ければと思います。
1.「CAN-SLIM」のC(Current Quarterly Earnings) -直近四半期利益-
2.「CAN-SLIM」のA(Annual Earnings Increases) -年間利益の増加-
3.「CAN-SLIM」のN(New Products,New Management,New Highs) -新製品、新経営者、新高値-
4.「CAN-SLIM」のS(Supply and Demand) -株式の需要と供給-
5.「CAN-SLIM」のL(Leader or Laggard) -主導株か停滞株か-